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Suica履歴を「秘密計算」 データの中身、読まずに分析

Suica履歴を「秘密計算」 データの中身、読まずに分析 日本経済新聞2021年7月2日

秘密計算とは、「暗号化したままの状態で計算を行う技術」です。暗号計算の概要については、Acompany Blog「【超入門】秘密計算って何?図で概要をわかりやすく解説!」が分かりやすいです。

個人情報を含むデータを(その一部でも)第三者へ提供するには、原則として本人の同意が必要ですが、この「同意」を得やすくするため、また万が一の漏洩リスクを低下させるために、この「秘密計算」が有用とされています。

代表的な「秘密計算」の手法である「秘密分散+MPC(Multi-party computation)」では、元情報を断片化させて(複数のサーバへ)分散保存し(断片情報からは元情報を復元できない)、複数のサーバ間で通信を行いながら、同時に計算を行うというものです。断片情報の一つが漏洩しても元情報を復元できないため、よりセキュアな計算方法といえます。

「秘密計算」は、第三者提供への本人からの「同意」取得を回避するものではありませんが、要配慮個人情報等の漏洩リスクが高い情報について、分析・活用を後押しするものになると期待されています。

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