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虚偽告知による投資助言サイト運営会社の行政処分

投資助言サイト運営会社の行政処分

関東財務局は、投資助言サイトの運営会社3社に対し、平成28年12月2日付けないし同月13日付けで行政処分(業務停止命令等)をしました。3社とは、投資助言サイト「株マイスター」を運営していた株式会社SQIジャパン、投資助言サイト「Japan Stock Trade」及び「日本証券投資顧問」を運営していた株式会社CELL及び投資助言サイト「トレーダーズ・ブレイン・マーケット」及び「常勝トレンド.COM」を運営していた株式会社AMオンラインです。

顧客に対し虚偽のことを告げる行為

 3社の処分行為は概ね似通っています。例えば、株式会社SQIジャパンの処分対象行為の一つは、次のような行為です。
「当社は、投資助言業として、当社の投資助言サイト「株マイスター」に無料会員登録した者等(以下「見込顧客」という。)に対し、頻繁(毎日複数回)に、多い時には1回延べ4万人以上に対して電子メールを配信する方法によって、投資顧問契約の締結の勧誘等を行っている。
 当社は、見込顧客に対して配信した電子メールや当該メールで誘導した当社運営サイトにおいて、インサイダーに関する情報、仕手筋に関する情報、相場操縦に関する情報やその他の特別な情報を有力な第三者等から入手した旨をうたって、またはこれを示唆するなどにより、投資顧問契約の締結の勧誘を行っていたが、実際には、当該情報を第三者等から事前に入手した事実は認められず、勧誘時点では推奨すべき銘柄も決定していなかった。」
(関東財務局平成28年12月2日付け株式会社SQIジャパンに対する行政処分について)

 このような行為について、関東財務局は、金融商品取引法第38条第1号に掲げる「金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為」に該当すると判断しました。

○金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)
(禁止行為)
第三十八条金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
一金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為

利益の見込みその他内閣府令で定める事項について、著しく事実に相違する表示

 また、同社は、次のような行為も処分対象となっています。
「ア ウェブサイトによる広告
 当社は、投資助言業者を口コミ等によるランキング形式で紹介している複数のウェブサイトに、当社の広告を掲載していた。これらのサイトにおいて、当社は、「人気の投資顧問トップ5」、「人気の投資顧問ベスト3」等と紹介されていた。
 しかし、当該掲載は、当社と広告会社との契約により、当社が必ず上位にランキングされる仕組みとなっており、口コミ等による評価ではないことが認められた。上記広告は、あたかも当社が第三者の客観的な評価、分析により優良な投資助言業者であると格付けされたかのように、著しく投資者を誤認させる表示であると認められる。
イ 当社投資助言サイトによる広告
 当社は、当社の投資助言サイト「株マイスター」において、当社の投資分析について、「株マイスター専属のプロアナリストが厳選」、「テクニカル、及びファンダメンタルを組み合わせた独自のメンタルテクニカル理論を駆使」、「証券関係者・機関投資家から行政・財界に渉る幅広い人脈を駆使し、精度の高い独自情報を得ることを可能としている」等としているが、これらは全く実態のない事実に相違する表示である。」(関東財務局平成28年12月2日付け株式会社SQIジャパンに対する行政処分について)

 このような行為について、関東財務局は、助言の内容及び方法並びに助言の実績に関する事項について著しく事実に相違する表示又は著しく投資者を誤認させるような表示のある広告をする行為であることから、金融商品取引法第37条第2項に違反すると判断しました。

○金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)
(広告等の規制)
第三十七条(略)
2金融商品取引業者等は、その行う金融商品取引業に関して広告その他これに類似するものとして内閣府令で定める行為をするときは、金融商品取引行為を行うことによる利益の見込みその他内閣府令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

まとめ

 投資に対する助言には、金融商品取引法の規制があり、投資助言会社は、同法のルールを厳しく守らなければなりません。特に、3社のうち2社については、ランキングサイトとの契約により、客観的な評価とは関係なく上位にランキングされる状況であったことも著しく投資者を誤認させる表示と認定されています。類似サービスを展開する会社では、今回の処分内容をよく検討し、同様の処分を受ける可能性がないか、自社のサービスを再検討されるとよいかもしれません。