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CtoCサービスにおける有名ブランドのロゴと商標権侵害

ネットオークション等における有名ブランドに似せた商品の出品

ネットオークションやフリマアプリなどのCtoC型のWebサービスにおいては、ユーザ同士で多様な商品がやり取りされます。もっとも、多くの人がサービスを利用するようになると、この商品の中に望ましくないものが含まれてくる可能性も高まります。中でも、有名ブランド品に似せた商品はしばしば見かけられるものです。

商品にブランドロゴが付されている場合

有名ブランド品に似せた商品といっても、その態様はさまざまです。中でも悪質なものには、有名ブランドのロゴが付されていることがあります。以下、問題となる商品にロゴがついていた場合の問題点につき、有名ファッションブランド(仮に「A」といいます。)を例にとって見ていきます。

出品された商品がAの特定の商品に似せて作られたいわゆるコピー商品であって、Aの商標登録済みのブランドロゴがついている場合、原則として、商標権の侵害となります(商標法25条)。

ではこれとは異なり、全く違う種類の商品にAブランドロゴが付されていた場合はどうでしょうか。感覚としては、これも商標権の侵害になるように思えます。しかし、この場合についてはすべてが商標権の侵害となるわけではありません。

商標権は登録の際、商標権の効力を及ばせる範囲をその商品及び役務(サービスのことです。)によって指定することとなるため、登録の申請をする者は、その範囲においてのみ権利を行使できることになります。したがって、Aがアパレル系においてのみ展開するブランドであって、ロゴの商標登録においてもそれに関連する商品及び役務しか指定商品・役務に含めていなかった場合、全く異なる分野の商品及び役務、例えば文房具や食器などにロゴを付しても少なくとも商標権の侵害とはならないことになります(但し、他の権利侵害又は法律違反となる可能性があります)。

商品にロゴが付されていない場合

それでは、コピー商品にロゴがついていない場合にはどのような問題が生じるでしょうか。

コピー商品のなかには、ロゴを付していないため何らの問題もないといったような説明がされているものもあります。しかし、ロゴを付していないことは、少なくともロゴにかかる商標権の侵害をしないということを意味するにとどまります。

例えば、ルイ・ヴィトンであれば、ダミエ柄自体が国際商標として登録されていますので(国際登録番号:952582)、ロゴを使用しなくとも、この柄を使用してハンドバッグのコピー製品を販売すれば、商標権侵害となります。

また、コピーされたもとの商品の形状等が著名なものであるときには、不正競争防止法(2条1項1号)違反にあたる可能性もあります。

おわりに

いわゆる偽ブランド品のやりとりが横行すれば、ユーザも安心して取引ができず、せっかくのWebサービスへの信頼も失墜してしまうことにもなりかねません。Webサービス事業者としては、いかなるものが違法になりうるのかを知ったうえ、自サービスにあった方法でこれらに対応することが必要です。